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イザベラ・バードを鉄道でゆく 新にっぽん奥地紀行 芦原伸
元「旅と鉄道」の統括編集長で、今も精力的に紀行を続ける芦原伸氏が「旅と鉄道」に連載していた<イザベラ・バードを鉄道でゆく 新にっぽん奥地紀行>が単行本になったので、連載中から愛読していたため購入した。

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まずイザベラ・バードについてだが、日本がやっと開国した明治11年(1878年)に日本を訪れ、東京から北海道までを旅して「日本奥地紀行」を書いてベストセラーとなったイギリス人女流紀行作家である。ちなみに彼女は李朝朝鮮も旅をしている。

私は北海道が好きだし、旅も好きなので、開国間もない明治のニッポンがどのような姿だったのか、そこに一人で旅行をした外国人女性はどういう人だったのか、興味があったからずいぶん前に「日本奥地紀行」を買って読んだ。

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なにしろ道路はあるだけいいほうで当然、未舗装。宿は雑魚寝で蚤シラミ馬が小便を垂らすような環境。幸いにも通訳兼ガイド兼下男のような伊藤鶴吉クンを雇い、荷台に荷物を載せて馬で曳いて旅をした。バードの紀行文はまさにタイムカプセルを開けたような140年前の日本に旅立たせてくれ、たいへん興味深かったが、芦原氏はバードの足跡を主に鉄道を使って旅をして、現代と過去を行き来したのだ。
いろいろな旅があるけれども、大昔の紀行文をなぞって当時はなかった鉄道で旅をするのは何とも粋だと思った。

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芦原氏は鉄道のみならず歴史への造詣も深く、バードの抽象的な文章以上に往時の状況をわかりやすく説明してくれている。これが種村直樹氏だったらそもそもこんな旅をしないだろうし、しても結局鉄道主体の文になるだろう。

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それにしても、イザベラ・バードの資金源はなんだったのだろう、そして極東の僻地のさらに僻地を目指した情熱はなんだったのだろうと思う。それだけにバードの紀行は今となっては大変貴重だし、だからこそそれをなぞらえる現代の旅があってもよいと思うのだ。

  
| 読書 | 19:09 | comments(0) | - |


大家さんと僕 カラテカ矢部太郎著 手塚治虫文化賞短編賞受賞
ガリガリで冴えない芸人の矢部太郎(カラテカ)が、住んでいる家の大家さんとの交流を描いたマンガ「大家さんと僕」で手塚治虫文化賞短編賞受賞を受賞した。これは芥川賞の又吉直樹みたいに年末の紅白歌合戦のゲスト審査員に選ばれるかもしれない。

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週刊新潮に連載されているマンガで、矢部太郎が漫画を描くのは初めてとの由。絵はいわゆるヘタウマだが、ストーリーの間の取り方が絶妙だ。ここはさすがに漫才師だと思う。

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あまり売れていない、いじられ役の矢部太郎は、一軒家の外階段で上がる二階に引っ越してくる。大家さんに挨拶をすると「ごきげんよう」と返事が返ってくる上品な老婦人だった。もちろん矢部のことは知らないが、不動産屋からテレビに出ている人と聞かされており、俳優と勝手に勘違いしてくれている。

大家さんは何かと矢部に気を遣い、お茶に誘ったりしてくれて、そのうち親しくなり、一緒に九州まで旅行をしてしまう仲だ。

ストーリーはほぼ実話で構成されていると思う。
「終戦の年に17歳」という大家さんは昭和3年(1928)生まれで今年90歳になるはずだ。「マッカーサーがタイプだった」「入院先の病室で患者の老婆同士が軍歌を歌う」などと、なにかと昔の話が出てきて、それが矢部とのギャップになり、そこに笑いとペーソスが生まれる。もう先がないという会話ばかりで矢部はどう答えてよいかわからないが、大家さんは頭ははっきりとしており、昔のことはよく覚えている。今のことは何も知らない。

大家さんは短い間結婚していたことがあるらしいが、子供はおらず二階に住んでいた兄は他界して、今はときどき親戚やヘルパーさんが見える程度。だから兄の部屋だった二階に住んでいる矢部がもっぱらの話し相手だ。

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ほのぼのとした大家さんの性格に、これまたほのぼのとした矢部の性格が入り混じって、ほかでは得られない人と人との情が生まれている。

昔はこういう間借り人と大家との交流も多かったと思うが、今ではすっかりビジネスライクなアパート経営になってしまった。
矢部太郎と大家さんの交流がいつまでも続くことを祈って止まない。

  
| 読書 | 20:50 | comments(0) | - |


小田急関係の本を自由価格で販売
地元の書店で鉄道関係の本が半額程度の自由価格で販売されていたのでここぞとばかり買ってきた。

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小田急線 沿線の1世紀」は2009年の発売で、かつて図書館で借りて必要なところをコピーしたことがあるほどの価値ある本だ。

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車両やきっぷ、各駅の様子を、大判の写真を豊富に使って、パラパラめくるだけでも楽しい。
2017年に新装復刻版が出たみたいで、それで前に印刷したものを安くさばいているようだ。

小田急今昔物語」は2014年の発行。著者の生方良雄さんは小田急の生き字引みたいな人で、「沿線の1世紀」の監修もしている。

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こちらはどちらかというと車両中心で、よくも長い年月にわたって記録し続けているものだと感心する。私も肉眼で変わりゆく車両を直接見ているのだが、撮り鉄じゃないのでいちいち撮影はしていない。身近なものでも長い歳月続けることが、とても大事だとわかる。誰にでもできるが、実際にできるものではない。
もちろん、今からでも遅くないけれども、今からじゃなぁとあきらめてしまう。

そして「鉄道廃線めぐり」。
これは小田急というわけではないが、一緒に並んでいた。
廃線本は多数あるけれども、この本は国鉄以外である。渡し船も対象になっている。

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今、廃止が決まっている三江線に乗り鉄が殺到して貴重な地元民が迷惑をしているようだが、廃止になるといかにむなしいかがわかる。

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中には半額以下の本もあって、このくらいだと求めやすいけれども、これじゃ商売にならないんだろうな。
ロングテールで発行後5年経ったら半額で売り出すみたいなことをしてくれるといいんだが。あるいは電子書籍化でもいいが、電子化する自体に金がかかる。
でも、捨てるのはもったいなさすぎる。本の価格形態は独特だけれど、Amazonマーケットプレイスなんかにやられてしまうよりは、リアルな書店で新品を安く売ったほうが互いのためになると思う。

  
| 読書 | 14:24 | comments(0) | - |


JTB時刻表がモデルチェンジ 索引地図を変更
時刻表を手元に置かなくなって久しい。
学生時代は適宜購入していたが、その後は山のように積み上げられていて無料でもらえる会社だったので、WEB全盛とかに関係なく購入する感覚がない。

10月25日発売の11月号から巻頭の索引地図が変わったらしいので、図書館でチェックしてきた。



巻頭索引地図は路線や駅名の脇にページ数が書いてあり、これを使うと目指す路線の時刻表が簡単に開ける。

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私鉄も全駅掲載となった。書体もユニバーサルデザインフォントだ。

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ほかに「周遊指定地」の緑色の部分は周遊券制度がなくなって「周遊おすすめ地」との表現になっていたが、「おもな観光地」になった。そもそも、周遊券は死語であろう。知っている人はどれだけいるのか。「周遊券の旅」とか「ミニ周遊券とお寺の宿」などの書籍もあったが…。

地図は見易さのほかに見慣れているかどうかもポイント。JR時刻表はなじみがないので観にくいけど、それと同じで今は目がなれていない。

けれども、北海道は函館付近の渡島半島部分に札幌市営地下鉄と路面電車を配したので、渡島半島が犬が片足をあげてションベンをしているような無様なカタチになった。いかがなものか。

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これが以前の北海道。

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そのうち北海道ページがなくなるかもしれんが。

喜ばしいのは、4月号からだったらしいが、国際線航空ダイヤが再掲載されたこと。昨年、ページ数が増えて国際航空時刻表部分が廃止になったが、やはりインバウンド・アウトバウンドが盛んなのだろう、復活した。

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そのかわり、JTB協定旅館ホテル連盟会員施設ページがなくなり、駅前のビジネスホテルのリストになった。
J旅連は長年の取引関係にあり、ある意味圧力団体でもあるし、地元の名士も大勢いるのでこれを削除するのは相当なやり取りや抵抗があったのではないか。それを推しての国際航空時刻表である。

今では時刻表はネット検索で済ます人がほとんどだろうが、たとえば東京から外房線で千葉の茂原に行くような、経路がいくつもあったり、行先がいくつかあるような路線では「表」になったもののほうがわかりやすい。

新幹線でも、あとから発車しても途中で追い抜く高速タイプもあり、やはり書籍の時刻表やネットでも表形式になっているほうがわかりやすい。

  
| 読書 | 20:37 | comments(0) | - |


ゴールデンカムイ 第11巻発売 野田サトル
明治期の北海道を舞台とした、日露戦争の生き残りとアイヌの少女の冒険を描いた、野田サトルのマンガ「ゴールデンカムイ」の第11巻が発売された。

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これまでの10巻はすべてAmazonKindleの電子書籍で読んでいるので、11巻もKindleで読む。ただし発売は1か月遅れの9月18日なので、ちょっとお預けだ。

この漫画が素晴らしいのは、明治期のアイヌの姿が活写されていることだ。たいていの場合、アイヌは不幸の象徴として描かれるが、それが一切ない画期的なマンガ(というか小説も含めたコンテンツとして)。そしてアイヌの暮らしである狩猟や撮った動物や木の実などを使ったアイヌ料理がとてもおいしく描かれている。食べてみたいが現代では食材の調達がかなり難しい。ラッコ料理なんてないだろ。

一方で、物語はアイヌが隠した金塊を多くの人々が追い続けるので、どうしても殺人が多くなる。さすがに当時も警察は力があったと思う。

ところが、とてもTV化は無理と思っていたが、アニメ化が決定した。おめでとうございます。放送局などはまだ公表されていないので、OVAとか昔のU局やCSかもしれない。

しかし、半分、アニメや実写では見たくないのが本音だ。どうしてもマンガの迫力やテイストが薄まる気がする。グロいシーンが放送コードで薄まるのではないか。



刺青の皮膚をはがしたり熊に食われたりするので。

そして物語はいつ、どう終わるのだろう。ストーリーは、主人公たちが網走監獄までたどり着き、金塊の秘密を知る謎の人物に会いに行く直前だと思うけれども、さらに新しい人物が登場したりで、金塊のありかに至るまで当分続きそうだし、その金塊も一筋縄ではいかない気がする。
となると、アニメで先にネタバレするか、あるいはアニメは結末までいかないで第1部終わりになるか、中途半端な気がするが、当然そこまで考えて作っていると思うので、楽しみに待つしかありません。

  

| 読書 | 21:19 | comments(0) | - |


アンヌ今昔物語 ウルトラセブンよ永遠に… ひし美ゆり子
今年で放送50周年を迎える空想特撮シリーズ「ウルトラセブン」で、友里アンヌ隊員を演じたひし美ゆり子(当時は菱見百合子)さんの回想録。

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彼女はアンヌ隊員の思い出を何冊もの本にしたためているが、なるべく内容の重複を避けての最新作だ。

よく知られていることだが、当初、アンヌ隊員役は別の女優、豊浦美子さんだった。しかし映画の仕事が入り降板、急きょ新人女優のひし美さんに話が飛んできた。まったくの寝耳に水、前作のウルトラマンすら見たことがない、しかも隊員服の衣装は豊浦さんにあわせて作っているからグラマーなひし美さんにはパッツンパッツン…。

だが、アンヌ役はひし美さんのはまり役、当たり役になった。なにしろ50年経っても役名で呼ばれるのだ。
俳優は、ある役のカラーが付くと落としたくなる。役の色が付きすぎるのを嫌う。だが彼女はむしろそれを誇らしく、楽しんでいるようにすら見える。

ブログやツイッターで感じるひし美さんは永遠のおねいさんであり、屈託のない人柄が50年経っても当時の少年たちの永遠の憧れとして、いつも心を奪っている。

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ひし美さんのアンヌ隊員以外の役ではウルトラシリーズのゲストを別として「同棲時代」は最近は「まれ」を思い出す。

すでにキリヤマ隊長やソガ隊員は鬼籍に入ってしまったが、それでもひし美さんには永遠のアンヌ隊員でいてほしい。

  


| 読書 | 19:10 | comments(0) | - |


種村直樹著・北川宣浩イラスト 鉄道旅行術 40周年
レイルウェイ・ライター種村直樹氏の出世作「鉄道旅行術」が1977年5月20日に初版発行されて今日で40周年になった。おめでとうございます。

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初版を持っている人はもはや少ないと思うが、奥付はこうだ。

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「鉄道旅行術」はこれ1冊で鉄道旅行のすべてが楽しめるコンセプトで、交通公社のガイドシリーズより刊行された本である。「きしゃ・きっぷ・やど」の副題がついており、巻頭の「この本の特徴と使い方」には

 『鉄道旅行術』は、鉄道好きのヤングが、列車を利用して旅に出るとき、すぐに役立つよう、列車やきっぷ、駅、宿などの知識とチエを満載しています。計画の段階から、旅を終えたあとの整理の仕方まで、旅を進める順序に従って、体験をまじえながら、まとめました。
 列車ときっぷの話は、『国鉄監修 交通公社の時刻表』を用意して読んでください。時刻表に載っているデータなどは、参照箇所をしるして省略した部分もあります。列車ダイヤや運賃・料金は、1977年1月号を基本にしています。
 巻末に、くわしい索引がありますので、鉄道旅行のミニ事典としても使えます。旅に出るとき、ぜひバッグの片隅に入れておいてくださいね。


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まさにこの序文がすべてを現しており、私はこの本の計画段階から各ページのイラストまで担当させていただき、感謝に堪えない。

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鉄道旅行術の誕生秘話は、種村直樹氏が2014年11月に亡くなった直後に記事にした、「大切なことはすべて『鉄道旅行術』が教えてくれた」という文にまとめてある。

まさにこの本は鉄道旅行の楽しみ方のバイブルであり、今でも少年少女たちを対象にしたこういう本があればよいと思っている。

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表4の広告のピッカリコニカは、種村氏が愛用していたカメラで、この本を手に取った種村氏は「ほぅら」と、うれしげだった。それも40年前のできごとなのだ。

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もはや紙の束の本ではないというなら、旅先で調べられるアプリでもスマホ最適化のWEBページでもよいので、欲しい。そのほうが更新も楽だ。



扉に、種村氏のサインをもらって悦にいっていたが、デジタルならそれは叶わぬことか。



没後の価値は紙の束にあるようだ。
| 読書 | 21:26 | comments(0) | - |


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