まったくぱっとしなかった日本のトリノオリンピックを、一気に最高点に盛り上げてくれた
荒川静香ちゃん。おめでとうという言葉は、彼女よりもマスコミにあげたいくらいだ。
私は早朝の生中継で見たが、欠点のない金メダルにふさわしい演技で、長い長い努力が実ったと喜んだ。
ああ、金メダルを取ると国旗が揚がって国歌が演奏されるんだ、と改めて悟った。そんなこと、忘れていた。君が代も日の丸も久しぶりに聞いた・見た。国粋主義者になるひととき。
このままでは毎回ある「
オリンピック総集編」「
オリンピック名場面集」なんていう番組や雑誌の特集は組めないんじゃないかと思っていたくらいだが、ここに来てあわてて編集しているマスコミもあるだろう。
神様、仏様、静香様。荒川静香はマスコミの女神になった。
昨日、金曜日のテレビは朝から深夜まで荒川静香一色だったし、今朝、土曜日の大阪発の朝のワイド番組も彼女一色。それにエロかっこいい衣装のエキシビジョンの映像も加わって、彼女だけでも特集が組めるだろう。
大事なのは、誰でも金メダルを取れば番組や記事になるかといえばそうではない。
成田童夢なんかが金メダルをとっても反発のほうが多かったのではないか。
技と美を兼ね備えた華麗な女性が努力の結果金メダルを勝ち取った、そこに大きな価値がある。
帰国後の静香ちゃんは、マスコミの大攻勢に耐えなければならない。だって他にメダルを取った選手がいないんだもん。4位とか出してもしょうがないだろ。1個の金だから余計にマスコミの価値がある。
あらゆる番組にゲスト出演し、同じ質問を始めて受けるようにハキハキと答え、それも見出しになるキーワードや「秘話」を交えて答えなければならない。会ったことも忘れたような「よく知っている人」「恩師」「仲の良い友人」たちも続々と登場するから、懐かしがってあげよう。
時にはバラエティにも出演して、三流タレントと遊ばなければならないだろう。
自分たちが目立ちたいだけのマスコミや企業が、でっちあげの賞(たとえばベストジーニストなど)をあげたがるだろうから、これもありがたく受け取ろう。
CMや講演、本の執筆依頼も殺到するだろう。取り巻きがうまくコントロールして、一番スティタスがあり売れそうなところと契約することだ。大企業でも金を出さないところは敬遠してもいい。
もちろん、いまどきのスポーツ選手だからマネジメント会社とコンサルタント契約しているだろうから、それらの指示に従おう。
すでにCM出演している
トーヨーライスの「金芽米」は問い合わせが殺到し、ホームページのサーバーがパンク寸前だったらしい。トーヨーライスは秋に発売予定だった「ゴールドセレクト」というブランドを前倒しで初夏に発売するらしい。トーヨーライスは宝くじに当たったようなものだから、高騰する静香ちゃんの契約更改も目をつぶって行おう。
このほか、アイスクリームはロッテで決まり、クルマはトヨタ、パソコンは富士通(NECは浅田真央)、化粧品は資生堂、物置はイナバウアーじゃなくて稲葉製作所など、出演依頼が殺到するだろう。
彼女のDVDもバカ売れらしい。
「
荒川静香 Moment ~Beautiful skating~」。
そして彼女がフリーで演じたときのBGMは
プッチーニのトゥーランドット。バネッサ・メイという美人のバイオリストの
Best Ofに収録されている。そのCDはコレ。Amazonで視聴してください。
彼女個人としては取り巻きとどう付き合うかだ。彼女を媒体として利益を得ようとするやからがウンカのごとくおいしそうな話を持ってくるだろうから、うまく見極めないと、人にお金を上げるだけになってしまう。
そうして転落していった選手も多い。
あと、気になるのは
左手薬指の指輪。いいけどはっきりさせる日は近いんだよね。
あと、あと、こんなんも出るんだそうです。