今回のランチは「目黒のランチ」史上、
最長不倒距離である。
なにしろ、
バスに乗って昼食に行ったのだ。
先日の土用の丑の日、うなぎを食べたいな〜と思ったが、産地偽装や国産品は値上げ・値上げ、中国産はそれ以前から安全管理に問題があり、わざわざ食べるほどではない。
実は
目黒はうなぎ不毛の地で、権之助坂の三角州にある
鮒一は論外、雅叙園のふもとにある
太鼓鰻も今一で、他には
吉野家のうな丼定食か日本海(寿司)で鰻を食べる程度しか選択肢がなく、神田にオフィスがあったころの
きくかわを懐かしがっていた。
それでもネット検索をすると、
宮川がヒットした。しかし目黒通りをかなり西に下ったところにある。行きは歩いて行けるかもしれないが、帰りは坂もあるからバスになるだろう。
さすがに丑の日は遠慮したが、今日あたりはすくだろうと思って、意を決して駅前からバスに乗り、
元競馬場というバス停で降りた。目の前が宮川である。
宮川といううなぎ屋はあちこちにあるが、宮川会という組織を組んでいるらしい。クラシックな入口をくぐると、わずかテーブル4卓、小上がり2卓の狭い店舗で、意外と客はばあさま4人組だけだった。
いくつかのメニューの中から、ここまで来たのだからと、うな重の松2620円を頼む。ちなみに梅は1600円で、鰻の大きさの違いらしい。
待つことしばし、ようやく厨房から盆に載せられたお重が出てきた。心躍らせ蓋を取る。
が、愕然。なんだこりゃ。いちばん大きいはずのうなぎの松であるが、値段も違うけどきくかわはしっぽが折り返していたのに、こじんまりと納まっているではないか。もしかして二重になっているかもしれんと、ごはんをちょっとかき回してもうなぎは一重のみ。
ではお味のほうはと口に含むと、
辛口のタレでこれといった感動がない。
まずいというわけではないが、わざわざバスに乗ってきてこれかよ、というレベル。ふっくら焼きあがっているものの、ほわ〜〜んとするほどでもなく、要するに合格点あるのみ。大分県の教職員試験では商品券を用意しないと受からないレベルだ。
汁もゆずの香りは高かったけれど、肝吸いではなかった。
その後もご飯粒の1つまで食べたが、うまい、さすがという味ではなく、むしろ目黒のうなぎレベルの低さにがっかりした。
帰りもバスで帰り、往復のバス代420円を足して3040円の昼食であった。