東京都世田谷区八幡山のスーパーマーケット周辺の二地点で区民が測定したところ高い放射線量が測定された。文部科学省は29日、精密な機器で測定し直したところ、地表で最大毎時170マイクロシーベルトが検出され、新たにスーパー店内の床面からも毎時2.5マイクロシーベルトが測定されたと発表した。同省や区は、検出地点がごく一部に限られることから福島原発が原因ではなく、住民の健康への影響はないとみており、冷静な対応を呼び掛けている。
2週間前も
世田谷区弦巻の民家付近から高い放射線が発せられていたが、床下にラジウムが放置されていたためであり、こちらも原発の影響ではないとわかった。この民家では50年に亘って人が住んでおり、現在も92歳で健在である。
なぜ我が世田谷ばかり謎の放射線量が発せられているのか。さっそく
八幡山の現場へ急行した。
ここは
パワーラークスという格安の酒販店。家飲みをほとんどしない私でも購入したことがあるほどで、最近では食品も扱っているようだ。
門前にはテレビ各局の中継車が出ており長蛇の列。渋滞を巻き起こしていた。
この土嚢の下から高い放射線が出ているらしい。区では歩道を通行止めにして車道に迂回してもらっている。
お気の毒にスーパーは休業。これは商売あがったりだ。
さらには裏手からも高い放射線が測定されたらしく、こちらも土嚢を積んで立ち入り禁止。
ということは、スーパーの建物全体の下に
放射線を発する何かが埋まっているのだろう。
ならばこの土地に以前何があったのだろうか。たとえば病院とか研究所とか。うちの大学理学部でも放射線は扱っており、黄色に黒のマークの部屋があったけど。
そこでインターネットの古地図を検索し、1941年(昭和16年)に陸軍省が撮影した秘蔵写真を入手した。
パワーラークス前の東西に延びる広い道路はまだできておらず、周囲はほとんどが田んぼ。そこに
冂の形をした建物が見えるが、放射線現場はほぼその場所である。この建物がどのような施設なのかわからない。しかし民家(農家)とは思えず、この建物だけ異質。南に面してコの字型というのは日照を取り入れようとしているのだろう。
1956年(昭和31年)の地図はこちら。818の上がほぼその場所である。
1941年の航空写真と現代の地図(グーグルマップ)を重ねたのがこちら。都道
118号の番号の場所がパワーラークス。フォトショップで苦労して作りました。
原因がわからないのが不気味ではあるが、
原発騒動が無ければおそらく永遠に放射線など測定されなかったわけで、平気で人々は酒を飲み食品を買っていたのだ。それでなんともないのだから「
ただちに健康に影響はない」というのは本当だ。
福島を嫌って西日本から野菜を取り寄せている主婦がテレビに出ていたが、バカとしか言いようがない。
このような写真を撮っていたら地元のおばさんから「
記者の方ですか?」と声をかけられた。「違います。記者さんならあっちにいますよ」と教えてあげたらなにやら話していたけれど、何なのだろう。
しかし市井の
ブロガーなのに記者に間違えられるようになったとは、さすがである。
もし記者からインタビューを受けたらどのように答えればよいのだろう。自分の気持ちを素直に答えればいいのだろうか。
「
この店、安くておいしくてよく利用してるんですけどね、まったく問題なくピンピンしてますよ。髪の毛が薄くなったのは放射線の影響じゃないと思いますけどね、ハハハ」
なんてのは決して放送されない。
模範回答とは質問者(出題者)の意図を汲んでそれに沿って答えなければ点数はもらえないのだ。おまえの論理などどうでもいい。
「
いや、心配で心配で。目に見えないものでジワジワ蝕まれているかと思うと眠れません。早く原因解明をして取り除いてもらわないとねぇ。この店?もう当分買い物なんてできないですね。今まで酒を買って飲んでしまってましたが、健康診断を受けたほうがいいでしょうかね」
のような、騒ぎを助長するような回答が期待されているのである。
それにしてもテレビ局の中継車やうろつく記者やカメラマンはジャマ。放射線よりもよっぽどこいつらのほうがウザイと思った。人のことは言えないが。
※現場は1955年から1973年まで
協同組合短期大学があったと言う。農業系の短大で、カリキュラムは不明だけれども放射線による品種改良研究(授業)があったのかもしれない。上の航空写真は1941年のものだから、コの字の建物は短大ではない。