2012.01.31 Tuesday
The House of Silk、シャーロック・ホームズの新作出版
スーパーマンもスパイダーマンも叶わない。
これまでに何度も映像化されたりパロディや新たな物語が作られてはいたが、昨年秋にコナン・ドイル財団公認の新作が出版された。イギリスの劇作家アンソニー・ホロヴィッツ(Anthony Horowitz)によるThe House of Silk(拙訳:絹の家)がそれだ。
↑ ロンドン:ベーカー街221Bのシャーロック・ホームズ博物館
この作品は"原作=聖典"の流れを汲んでいるから1890年が舞台。政府をも巻き込んだやっかいな事件がホームズの元にやってくる。日本語訳が待たれるが、まだその情報はない。
一方、映像化も未だに頻繁に行われており、2011年夏にイギリスBBC制作の「シャーロック」がNHK−BSで放送されたのは記憶に新しい。
この映像作品はシャーロックとワトソンを21世紀のロンドンによみがえらせ、原作の持ち味を活かしながら、ホームズはスマホやGPSを駆使して犯罪の謎を解き明かす。
原作のエピソードがうまく21世紀に応用されていて、すごく面白かった。例として、ワトソンの懐中時計をホームズが見て、前の持ち主=ワトソンの兄の性癖を分析してしまうシーンは、時計がスマホに代わっていた。
そのシャーロック シーズン2がこの1月に3週連続でイギリスBBCで放送されたので、おそらく今夏にはNHKで日本語吹き替えしたものが見られると思うので、今から楽しみだ。
意味不明の予告編はこちら。
シーズン1同様に3作あって、
第1話:A Scandal in Belgravia(拙訳:大使館街の醜聞)
ベルグレービアはロンドンの高級住宅街で外国大使館が多い。モチーフは「ボヘミアの醜聞」で、シャーロックが生涯唯一関心を示した女性、アイリーン・アドラが登場することでこの作品はファンの間でも注目されている。
第2話:The Hounds of Baskerville(拙訳:バスカヴィル家の犬)
4作ある長編の中でもっとも面白く何度も映像化されている作品。因習蠢く古い屋敷の怪事件の恐怖を、現代にどう甦らせるか。
第3話:The Reichenbach Fall(拙訳:ライヘンバッハの滝)
ロンドンで悪の限りを尽くす宿敵モリアーティと、スイスにある滝で最後の戦いをする。二人は滝壺に落ちてしまうのだが…。モチーフは「最後の事件」。
すでにシーズン2のDVDやBDが本国では発売されている。
また、オリジナルストーリーでCGを駆使したロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ出演の映画は続編「シャーロック・ホームズ2シャドウゲーム」の制作がされており、日本では2012年3月10日公開される。
ホームズ人気は永遠だ。