2012.08.31 Friday
信州ドライブ 秘境秋山郷でクルマが走行不能に
毎度おなじみの志賀高原の山荘に泊まっている。ここは子供たちがスキーも履けない幼稚園のころから連れてきており、いわばホームゲレンデ。雪のない夏場も何度となく訪れている、我が家の別荘のつもりらしい。
昨年は奥志賀スーパー林道が台風の影響で通行止めだったが、今回は開通しているので車を突入させた。
緑の木々、向こうに連なる山々が美しく、素晴らしい道だと感服した。途中から豪雪で知られる秋山郷方面に曲がり、今日は長野県・新潟県の山間の町をぐるりと一周する予定だ。
道路は舗装されているが、ところどころに落石があり、道路の左右に2個の落石があって、右側の岩をまたいだつもりがゴン!と下腹を擦った。
いやな印象がしたが、別段なんともないようでそのまま走る。
2車線の舗装路に出て、快適に走る。右側に谷があり、その向こうに秋山郷の集落が見える。
長野県下水内郡栄村。
2011年3月12日未明の震度6の地震で一躍有名になった。
このように深い山にも住んで暮らしている人々がいるのだ。
木が途切れている場所があったので、車を停めて降りて写真を撮る。
そして車を進めようと、車に戻ってふと道路を見ると、べったりと水が垂れていた。冷房の水か、いや違うようだ。指でさわると茶色い。これはエンジンオイルではないか?
あの落石に乗り上げたときにオイルパンに穴が開いてしまったのだ。かがんで下腹を見たら、ポタポタとかなりの勢いで2箇所から漏れている。これはまずい。エンジンオイルが減っていくとエンジンがかからないか、かかっても焼けてしまう場合がある。こんな人跡未踏の山奥で立ち往生したらどうしようもない。
オイルがなくなる前に手立てをしないと。写真を撮るために停車して、早めに気づく事ができた。
さっき、秋山郷の集落を見たらガソリンスタンドが見えた。あそこまで走れればなんとかなるかもしれない。カーナビで確認してUターンして対岸の秋山郷集落を目指す。3kmくらい走ってガソリンスタンドに着いた。
GSのあんちゃんに事の次第を話すと、ここではどうしようもないから、隅に停めてJAFを呼んで欲しいという。その間もオイルはポタポタ漏れて、あんちゃんが下にトレイを置いて受け止めてくれた。
JAFには加入していないが、損保会社が同様のロードサービスをしていて何度かお願いしたことがある。携帯電話が通じたのも幸いだ。それすら不安になるほどの山奥だったのだ。損保会社に電話してロードサービスを依頼するが、どのくらい時間がかかるだろう。
あんちゃんはとてもいい人で、オイルで汚れたスタンドの床を拭いて、イヤな顔ひとつしないどころか「ここから5分のところにお団子屋さんがあります」などと教えてくれる。
対岸の山を見るとさっき走ってきた道が見えて、木の切れたガードレールの場所、つまりこの集落を眺めた場所がよくわかる。のどかな静かな、ステキな山の集落だ。
そして待つこと3時間。
やっとレッカー車が来た。しかも軽自動車のレンタカーを積んで。
車を移動させたら下においたトレイいっぱいに油が溜まっていた。ひどい被害である。
あんちゃんに「廃油処理代を払います。あとでお詫びの品を送りますので住所を教えてください」と言ったらそのようなものはいらないと言い
「これに懲りずまた秋山に来てください」と。
うぇ〜ん、ありがたいよぅ。
旅先で困ったことは何度もあるが、何度もご好意で助かったどころか、そこが気に入ったことが多い。
観光の成功は金儲けを考えるのは二の次三の次で、いかにこの町で満足していただけるかに尽きる。ガソリンスタンドのあんちゃんは見事にそれをしてくれた。本当にありがとうございます。
われわれは軽自動車に乗りレッカー車を追いかけ、1時間ほどで村の中心部にある修理工場に着いた。この道中も絶景の山道。おみやげ屋さんや民宿もあって、あんちゃんの言葉を聴かずとも、また来てみたくなった。
修理はすぐにできるものではなく、当面お預けとなった。
だけれどもレンタカーを用意してくれて、残りの観光はこの車でしてくれと。14時を廻ったが、少なくとも志賀高原には戻らなければならず、野沢温泉の熱いお湯に浸かって、18時前に志賀高原の山荘に戻ることができた。
みなさんありがとう。
落石は避けられなければ一度車を停めて降りてどければよかった。しかし失敗はつきもの。善処するためのすばやい判断と適切な行動がダメージを最小にするし、ヘンな言い方だがトラブルそのものを楽しむゆとりすら生まれる。
今回は、自画自賛で100%の善処ができたと思っているし、秋山郷の人々の豊かな心にも触れられた。
さて、車は栄村に預けたままわれわれは明日には東京に帰らなければなりません。
損保会社とやりとりした結果、
◎車両保険は車対車Aで静止物との接触は保険対象外。つまり修理代は自腹。
◎帰宅費用は保険内。飯山線も新幹線やタクシーも常識的な利用は家族分OK。
◎車を引き取りに来る交通費は一人分OK。
◎代車で東京まで帰り、再び修理工場に戻るのもOK。ただし代車代は保険でまかなえるが、高速代やガソリン代は私の負担。
◎修理が終わって支払いが済めば、車を陸送して東京まで運ぶ費用は保険でまかなえる。
ということなので、明日の午前中にレンタカーで修理工場まで戻り、飯山線+新幹線で帰京。修理の終わったクルマは陸送してもらうことにした。これが一番安い。秋山郷にはまた行ってみたいが、それはまたの機会に。
昨年は奥志賀スーパー林道が台風の影響で通行止めだったが、今回は開通しているので車を突入させた。
緑の木々、向こうに連なる山々が美しく、素晴らしい道だと感服した。途中から豪雪で知られる秋山郷方面に曲がり、今日は長野県・新潟県の山間の町をぐるりと一周する予定だ。
道路は舗装されているが、ところどころに落石があり、道路の左右に2個の落石があって、右側の岩をまたいだつもりがゴン!と下腹を擦った。
いやな印象がしたが、別段なんともないようでそのまま走る。
2車線の舗装路に出て、快適に走る。右側に谷があり、その向こうに秋山郷の集落が見える。
長野県下水内郡栄村。
2011年3月12日未明の震度6の地震で一躍有名になった。
このように深い山にも住んで暮らしている人々がいるのだ。
木が途切れている場所があったので、車を停めて降りて写真を撮る。
そして車を進めようと、車に戻ってふと道路を見ると、べったりと水が垂れていた。冷房の水か、いや違うようだ。指でさわると茶色い。これはエンジンオイルではないか?
あの落石に乗り上げたときにオイルパンに穴が開いてしまったのだ。かがんで下腹を見たら、ポタポタとかなりの勢いで2箇所から漏れている。これはまずい。エンジンオイルが減っていくとエンジンがかからないか、かかっても焼けてしまう場合がある。こんな人跡未踏の山奥で立ち往生したらどうしようもない。
オイルがなくなる前に手立てをしないと。写真を撮るために停車して、早めに気づく事ができた。
さっき、秋山郷の集落を見たらガソリンスタンドが見えた。あそこまで走れればなんとかなるかもしれない。カーナビで確認してUターンして対岸の秋山郷集落を目指す。3kmくらい走ってガソリンスタンドに着いた。
GSのあんちゃんに事の次第を話すと、ここではどうしようもないから、隅に停めてJAFを呼んで欲しいという。その間もオイルはポタポタ漏れて、あんちゃんが下にトレイを置いて受け止めてくれた。
JAFには加入していないが、損保会社が同様のロードサービスをしていて何度かお願いしたことがある。携帯電話が通じたのも幸いだ。それすら不安になるほどの山奥だったのだ。損保会社に電話してロードサービスを依頼するが、どのくらい時間がかかるだろう。
あんちゃんはとてもいい人で、オイルで汚れたスタンドの床を拭いて、イヤな顔ひとつしないどころか「ここから5分のところにお団子屋さんがあります」などと教えてくれる。
対岸の山を見るとさっき走ってきた道が見えて、木の切れたガードレールの場所、つまりこの集落を眺めた場所がよくわかる。のどかな静かな、ステキな山の集落だ。
そして待つこと3時間。
やっとレッカー車が来た。しかも軽自動車のレンタカーを積んで。
車を移動させたら下においたトレイいっぱいに油が溜まっていた。ひどい被害である。
あんちゃんに「廃油処理代を払います。あとでお詫びの品を送りますので住所を教えてください」と言ったらそのようなものはいらないと言い
「これに懲りずまた秋山に来てください」と。
うぇ〜ん、ありがたいよぅ。
旅先で困ったことは何度もあるが、何度もご好意で助かったどころか、そこが気に入ったことが多い。
観光の成功は金儲けを考えるのは二の次三の次で、いかにこの町で満足していただけるかに尽きる。ガソリンスタンドのあんちゃんは見事にそれをしてくれた。本当にありがとうございます。
われわれは軽自動車に乗りレッカー車を追いかけ、1時間ほどで村の中心部にある修理工場に着いた。この道中も絶景の山道。おみやげ屋さんや民宿もあって、あんちゃんの言葉を聴かずとも、また来てみたくなった。
修理はすぐにできるものではなく、当面お預けとなった。
だけれどもレンタカーを用意してくれて、残りの観光はこの車でしてくれと。14時を廻ったが、少なくとも志賀高原には戻らなければならず、野沢温泉の熱いお湯に浸かって、18時前に志賀高原の山荘に戻ることができた。
みなさんありがとう。
落石は避けられなければ一度車を停めて降りてどければよかった。しかし失敗はつきもの。善処するためのすばやい判断と適切な行動がダメージを最小にするし、ヘンな言い方だがトラブルそのものを楽しむゆとりすら生まれる。
今回は、自画自賛で100%の善処ができたと思っているし、秋山郷の人々の豊かな心にも触れられた。
さて、車は栄村に預けたままわれわれは明日には東京に帰らなければなりません。
損保会社とやりとりした結果、
◎車両保険は車対車Aで静止物との接触は保険対象外。つまり修理代は自腹。
◎帰宅費用は保険内。飯山線も新幹線やタクシーも常識的な利用は家族分OK。
◎車を引き取りに来る交通費は一人分OK。
◎代車で東京まで帰り、再び修理工場に戻るのもOK。ただし代車代は保険でまかなえるが、高速代やガソリン代は私の負担。
◎修理が終わって支払いが済めば、車を陸送して東京まで運ぶ費用は保険でまかなえる。
ということなので、明日の午前中にレンタカーで修理工場まで戻り、飯山線+新幹線で帰京。修理の終わったクルマは陸送してもらうことにした。これが一番安い。秋山郷にはまた行ってみたいが、それはまたの機会に。